「終活」「生前対策」と一口に言っても、ご自身が置かれている状況によって考えられる対策は様々ですし、優先順位も異なります。どんなことを希望して、そのためには何が必要なのかを考える前に、まずは現状を正確に把握することから始めましょう。
この記事では、終活・生前対策を始めるにあたって、確認しておくとよい事項4つを説明します。
相続人を把握しましょう
まず、確認していただきたいことは、「誰が自分の相続人になるのか」ということです。
特にお子さんがいない場合、相続人は配偶者のほか、両親や祖父母になります。その方々がすでに他界していれば、兄弟姉妹が相続人となります。
兄弟姉妹の中でご自身より先に亡くなった方がいて、その方にお子さん(ご自身からみて甥や姪)がいらっしゃれば、甥や姪が相続人になります。
養子縁組を行った方、お子さんがいらっしゃる方と再婚した方もいらっしゃるでしょう。
相続人を正確に把握することから始めてみましょう。
相続人について詳しくは、「相続人とは誰のことを指すのか? 相続人の順位やどこまでが範囲かがわかる基礎知識」の記事を参照してください。
相続人を確認するための「相続人チェックシート」もこのページからダウンロードできます。ぜひお役立てください。
資産を把握しましょう
どのような資産があるのか、預貯金、不動産、株式、保険などに分けてまとめてみましょう。
可能であれば一覧表にするとよいと思います。
特に、紙の通帳がないようなネット銀行・証券の情報がリストになっていますと、ご自身に万が一のことがあった時に、ご家族の方が財産を調査する手間を省くことができるでしょう。
大切なことは、「どこに何があるか、わかりやすく」です。
収入と支出を把握しましょう
新しい趣味や習い事を始めたり、旅行に出かけたり、健やかで充実したセカンドライフを送るにあたって、お金の問題は避けて通れません。
現在の収入とこれからの生活で予想される支出について確認しましょう。介護、医療、施設入所などの特別な支出についても考慮するとよいでしょう。
ご家族と話をしてみましょう
ご自身のセカンドライフをどのように過ごしたいか、もし介護が必要になったときご家族はどのように支援してくれるのか、不動産を引き継ぐ人やお墓を守ってくれる人の希望などについて、ご家族と話し合ってみましょう。
ご自身の希望や考えとは異なっていることもあるかもしれませんが、感情的になったり結論を焦ったりせず、話し合ってみましょう。
エンディングノートを書いてみましょう
以上、「今」を把握するために必要な事項をご紹介しました。
これらのことを整理してまとめるために、エンディングノートの活用をおすすめしています。
書店でいろいろなタイプのエンディングノートが販売されています。こちらのページからもダウンロードできます。
書くことで気づきが生まれますし、しばらく経ってから振り返って見直すこともできます。
人生100年時代、充実した毎日を送れるよう、ぜひお元気なうちから準備を進めてはいかがでしょうか。